熱中症の症状
今年も暑くなってきましたね。今週は30℃越えの予想なので皆様、熱中症にはお気を付けください。
熱中症とは体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のことです。
重症度によって、次の3つの段階に分けられます。
Ⅰ度: 現場での応急処置で対応できる軽症
立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)
筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)
大量の発汗
Ⅱ度: 病院への搬送を必要とする中等症
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
Ⅲ度: 入院して集中治療の必要性のある重症
意識障害、けいれん、手足の運動障害
高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)
熱中症は4つに分かれます。
①熱失神:皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳への血流が悪くなることにより起こります。
≪特徴≫
・めまい
・一時的な失神
・顔面蒼白
・脈は速くて弱くなる
②熱けいれん:大量に汗をかき、水だけを補給して血液の塩分(ナトリウム)濃度が低下した時に、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こります。
≪特徴≫
・筋肉痛
・手足がつる
・筋肉がけいれんする
③熱疲労:大量に汗をかき、水分の補給が追いつかないと、身体が脱水状態になり熱疲労の症状がみられます。
≪特徴≫
・全身倦怠感
・悪心
・嘔吐
・頭痛
・集中力や判断力の低下
④熱射病:体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態です。意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がみられたり、ショック状態になる場合もあります。
≪特徴≫
・体温が高い
・意識障害
・呼びかけや刺激への反応がにぶい
・言動が不自然
・ふらつく
「熱中症」にはさまざまな症状があります。めまいやふらつきなど熱中症の初期症状に気付いたらすぐ休むべきですが、もともと体調が悪いために頭痛や倦怠感を感じている方は、熱中症になっていても気付かないことがあります。また熱で意識がもうろうとしてきて、自分の状態を判断できないまま急に意識を失う場合もあります。
熱中症が発症してしまった時には、適切に応急処置をする必要がありますが、以下の点を観察しひとつでも当てはまれば、すぐ医療機関に連れて行きましょう。
・本人の意識がはっきりしていない
・自分で水分や塩分(ナトリウム)が摂取できない
・水分補給など何らかの対処をしても症状がよくならない